Bike Maintenance FILE#009 リヤハブ・グリスアップ

タイヤ交換したときに、タイヤショップのオヤジから言われた、

「ホイール・ベアリングがカラカラだよ。早めに交換してね」

って。

その時は「そうですかぁ」って返事はしたが、ホイール・ベアリングが1万キロや2万キロで

ダメになるって事は無いだろうよ。

どれどれ、状態を見てみるとするか。


ホイール・ベアリングのチェックはリヤタイヤを外す必要があるので、邪魔なリヤフェンダーを

撤去。大変そうに見えるが10分あれば十分。


続いて、アクスル・シャフトを固定しているキャッスル・ナットの割りピンを抜いて・・・

ちなみにキャッスル・ナットのサイズは27mm。


ブレーキキャリパを外して、アクスル・シャフトをキャリパー側から引き抜くとリヤタイヤが外れる。


ブレーキ側のホイール・ベアリング。

黒いダストシールはドライバーでコジれば外れる。


ダストシールを外すとホイール・ベアリングが現れる。ボールベアリングだね。

さすがに10年選手だからグリスは所々黒く汚れている。

この状態でアクスル・シャフトを突っ込んで、ベアリングのガタをチェックしたが・・・

ほ~ら、やっぱりベアリングにガタは出ていない。グリスを入れ替えれば、まだまだ使える。


クルマではベアリングのグリスの入れ替えって、当たり前の事だけど、バイクは

シールベアリングだから、きっとタイヤ屋のオヤジにはベアリングのグリスを入れ

替えるって概念が無いんだろうね。


次は反対のベベルギヤ側のベアリング。

こっちの黒いダストシールはキツくて外れない。シールを壊して外すしかなさそうなので、

今回は外すのはパス。


ベベルギヤ側のベアリングはブレーキ側と違ってニードルベアリング。

こっちもカラーとアクスル・シャフトを突っ込んで、ベアリングのガタをチェックしたが、

ガタは出ていない。


ベアリングにガタが無いことが確認できたので、グリスを入れ替えよう。

先ずは、今の汚いグリスをパーツクリーナーで洗い流す。


ボールベアリングの方もパーツクリーナーで汚いグリスを洗い流す。


ベアリングが綺麗になったところで新しいグリスを充填。

ニードルの隙間の空気を押し出すように新しいグリスを指で刷り込む。

使ったグリスは家にあったトヨタ純正マルチパーパスグリス。チョウ度は3。

クルマのハブ・ベアリングにも使ってるグリスだから問題ないだろう。


カラーにもグリスを塗って差し込む。


ベベルギヤ側のベアリングのグリスのリパック完了。


ブレーキ側のボールベアリングにも新しいグリスをタップリ刷り込む。


ダストシールを叩き込んで・・・


カラーを入れてブレーキ側のベアリングもグリスのリパック完了。


あとはリヤタイヤを外した時の逆の手順で組み上げる。

最後は新品の割りピンを入れて作業完了。


さて、変化はあったかな・・・?

ブレーキキャリパーのオーバーホールの効果も手伝ってか、今までと全然ちがう。

クラッチを切って惰性で走ると、今までは徐々にスピードが落ちていったが、

今はスピードが落ちない!転がり抵抗が極端に少なくなった感じ。

いいね~!


2011.11.27


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