Blues Mobile Project FILE#101 血行不良?

ミッションから出ているATFクーラーのライン(パイプ)が潰れかけているんだなぁ。

前から判っていたのだが、走行に支障が無いのでず~っと放っていたのだけど、最近クルマの腹下に潜る事が多くて、目に入る度に何か気になるから修理しよう。


これが問題の潰れている場所。

ミッション・ケースのフランジとぶつかるように潰れているから、前オーナーが何でラインを引っ掛けたんだろう。


ATFクーラーのラインはミッションから出て、ラジエタ内のATFクーラーを通ってミッションに戻ってくる。

オイラのMONACOには AUXILARY OIL COOLER は付いてないから、ラジエタとの往復だけ。


ATFクーラーはラジエタのLowerタンクに内蔵なので、ATFクーラーのラインはラジエタのタンクにつながっている。

そう言えば、キャデもラジエタのサイドタンクにATFクーラーが付いてたな。


それでは修理しようかね。

修理と言っても潰れたラインは交換するしかない。

どうせ交換するならINとOUTの両方のラインを交換してしまおう。


先ずはミッション側のOUT側のフィッティングを外す。

周りに邪魔者が多くてスパナ型のフレアナット・レンチが使えないからクロウフットを使った。サイズは5/8。持ってて良かったぁクロウフット。コレが無かったら周りのシフト・リンケージ類を全部バラす事態になってたよ。



フィッティングが外れたらATFの漏れ止めにキャップを装着。

キャップはバキューム・ライン用なんだけど・・まあいいか。


IN側のフィッティングも同様に外す。


ラジエタのATFクーラー側のフィッティングも外す。

こっちは周りに何も無いのでスパナ型のフレアナット・レンチが使る。


フィッティンクが外れてもATFクーラーのラインは素直に出てきてくれない。

引っ張り出そうにも、あちこちの隙間を縫うように曲りくねっているから「知恵の輪」状態。


IN側のラインは車体後方に引き抜いて、OUT側のラインは車体前方に引き抜いて、何とか引っ張り出せた。


やっぱ、結構潰れているねぇ。詰まるまでは潰れてないけど、流路は相当狭くなっていそうだ。

これでATFはチャント流れていたのかな???


これが交換用のライン。

えっ、ロールじゃん!

だって、パーツリストに載ってる品番はロールなんだもの。


これがチャレンジャーやチャージャーなら Year One とかで加工済みのラインが売ってるけど、残念ながらMONACO用は売ってない。


だから無垢のパイプから自分で形を起こすしかない。

まぁロール買いなら部品代は安いんだけどね。


で、ロールから切り出して元のラインの形状をコピー。最終的には現物合わせだから曲げは結構テキトー。


ココからはライン末端の加工。

使う工具は一番安いベーシックなタイプのフレアリング・ツール。

フレアの種類は「ダブルフレア」。


こんな風にして、ライン末端をダブルフレア加工する。

ラインは5/16のスチールの二重管だから、かなりの力で締め上げないと綺麗なダブルフレアが出来ないぞ。


出来上がったダブルフレア。


IN側のライン完成。


OUT側のラインも同じよう完成。


引っ張り出した時の逆で、あちこちの隙間を縫うようにライン車体に通す。

フィッティングの位置を合わせつつ、ラインが他の部品に当らない様に曲がりを微調整。


取付け完了。

エンジンを掛けて、しばらくフィッティンクを観察。ATFは漏れてない。OK!


潰れが解消してスッキリした。


2011.02.06


Prev.                    Next