ミッションから出ているATFクーラーのライン(パイプ)が潰れかけているんだなぁ。
前から判っていたのだが、走行に支障が無いのでず~っと放っていたのだけど、最近クルマの腹下に潜る事が多くて、目に入る度に何か気になるから修理しよう。
これが問題の潰れている場所。
ミッション・ケースのフランジとぶつかるように潰れているから、前オーナーが何でラインを引っ掛けたんだろう。
ATFクーラーのラインはミッションから出て、ラジエタ内のATFクーラーを通ってミッションに戻ってくる。
オイラのMONACOには AUXILARY OIL COOLER は付いてないから、ラジエタとの往復だけ。
ATFクーラーはラジエタのLowerタンクに内蔵なので、ATFクーラーのラインはラジエタのタンクにつながっている。
そう言えば、キャデもラジエタのサイドタンクにATFクーラーが付いてたな。
それでは修理しようかね。
修理と言っても潰れたラインは交換するしかない。
どうせ交換するならINとOUTの両方のラインを交換してしまおう。
先ずはミッション側のOUT側のフィッティングを外す。
周りに邪魔者が多くてスパナ型のフレアナット・レンチが使えないからクロウフットを使った。サイズは5/8。持ってて良かったぁクロウフット。コレが無かったら周りのシフト・リンケージ類を全部バラす事態になってたよ。
フィッティングが外れたらATFの漏れ止めにキャップを装着。
キャップはバキューム・ライン用なんだけど・・まあいいか。
IN側のフィッティングも同様に外す。
ラジエタのATFクーラー側のフィッティングも外す。
こっちは周りに何も無いのでスパナ型のフレアナット・レンチが使る。
フィッティンクが外れてもATFクーラーのラインは素直に出てきてくれない。
引っ張り出そうにも、あちこちの隙間を縫うように曲りくねっているから「知恵の輪」状態。
IN側のラインは車体後方に引き抜いて、OUT側のラインは車体前方に引き抜いて、何とか引っ張り出せた。
やっぱ、結構潰れているねぇ。詰まるまでは潰れてないけど、流路は相当狭くなっていそうだ。
これでATFはチャント流れていたのかな???
これが交換用のライン。
えっ、ロールじゃん!
だって、パーツリストに載ってる品番はロールなんだもの。
これがチャレンジャーやチャージャーなら Year One とかで加工済みのラインが売ってるけど、残念ながらMONACO用は売ってない。
だから無垢のパイプから自分で形を起こすしかない。
まぁロール買いなら部品代は安いんだけどね。
で、ロールから切り出して元のラインの形状をコピー。最終的には現物合わせだから曲げは結構テキトー。
ココからはライン末端の加工。
使う工具は一番安いベーシックなタイプのフレアリング・ツール。
フレアの種類は「ダブルフレア」。
こんな風にして、ライン末端をダブルフレア加工する。
ラインは5/16のスチールの二重管だから、かなりの力で締め上げないと綺麗なダブルフレアが出来ないぞ。
出来上がったダブルフレア。
IN側のライン完成。
OUT側のラインも同じよう完成。
引っ張り出した時の逆で、あちこちの隙間を縫うようにライン車体に通す。
フィッティングの位置を合わせつつ、ラインが他の部品に当らない様に曲がりを微調整。
取付け完了。
エンジンを掛けて、しばらくフィッティンクを観察。ATFは漏れてない。OK!
潰れが解消してスッキリした。
2011.02.06