「FILE#120 ケーブルCheck」で注油したものの、相変わらずスピードメーターの動き出しは鈍い。
(下のMoviesから動画にリンク)
ケーブルに問題が無いとすると、あとはスピードメーター本体。
と言うことで、メーターバラし、行ってみよー。
Monacoのインパネ構造は簡単なので、化粧パネルを外すとメーター本体が現れる。
メーターのベゼルとレンズはナイロンのプッシュ・リベットだけで止まっているだけ。
簡単に外せてメーターの地肌があらわに。
メーターの針はメーター・シャフトに刺さっているだけなので、摘んで引っ張れば外れる。
メーターの針が外れたら、3/8ボルト2本を外して黒いバック・パネルを外す。
さあ、メーターBoxの中はどんな風になってるのかな・・・あらら、スカスカ。
さすがは昔のクルマ。サッパリしていていいね。
メーターBoxをインパネに固定している1/4タップネジ4本を外す。
裏側につながっているメーターケーブルと配線コネクタを外せばメーターBoxが取り出せる。
メーターBoxが無くなって枠だけになったインパネ。
74年型でも既にこんな所にも樹脂パーツを採用してるんだよなー。なんて妙に感心。
でも古い樹脂パーツだから変に力を掛けるとバキッと逝ってしまいそう。
外れたメーターBox。
ここから更にバラす。外したいのはスピードメーターの駆動部。
さすがに、ここまで細かい作業はメーカー発行のサービスマニュアルでも記載が無い。
まぁ、メーカー修理でもメーターBoxはバラさないからね。
あとは現物を見ながら臨機応変に作業して行こう。
3/8タップネジ2本を外すとスピードメーターの駆動部が取り出せる。
これがスピードメーターの駆動部の裏側。
下側のパイプみたいな所にメーター・ケーブルが刺さる。
スピードメーターの駆動部が、どの様に動いているは下の動画で。
っちはスピードメーターの駆動部の表側。
ゼンマイばねの中心がメーターの針が刺さるシャフト。
速度が上がる方向にメーターの針が動く時にメーターシャフトがゼンマイばねを巻き上げて行く。
いわば、リターン・スプリングみたいなもんだね。
そしてよ~く見ると、ゼンマイばねのを固定している金具は回転方向に動かす事ができる。
はは~ん、これはプリ・ロード調整機能だ。っと勝手に納得。
このゼンマイばねはすごく柔らかいから潰してしまわないように注意しないと。
ピードメーターの駆動部を完全にバラしたかったのだが、フレームがカシメで組み上げれれている。
しかも材質がダイキャストときた。このカシメは外したら絶対に元通りに組めそうにない。
これは以上バラせないか・・・。
仕方ないのでとりあえず、メーターシャフトのメーターケーブルと一緒に回る部分にラスペネ攻撃。
回転がスムースになった。
オドメーターの駆動ギヤはプラなのでシリコングリスを塗布。
できる作業は、ここまで。
さて、せっかく取り外したメーターBoxなので、気になる裏側を見てみよう。
裏側はプリント基板むき出しでカバーなんて無し!
この時代はショートの保護とか考えてなかったのかね~?
プリント基板にやたらと刺さっている黒い部品は照明や警告灯の電球のソケット。
ソケットはメーターBoxの背面から取外しできる。
これは、球切れした時にダッシュボードの天板を外して、メーター裏に手を突っ込めば
球交換ができるようにする為の構造。球交換でいちいちメーターBoxを外す必要は無い。
真ん中の銀色の四角い部品は燃料ゲージ用の5V定電圧モジュール。
その左右で円形に林立しているピンが車両側のハーネスを接続する端子。
それにしてもプリント基板のパターンがなんて単純なんだろう。
これなら多少パターンが剥がれたとしても自分でリペアできるわ。
そんでもって、これがメーターBoxのプリント基板に刺さる車両側ハーネスのコネクタ。
なんか形状が独特。リボルバーの弾倉と言うか、ガトリングガンの銃身というか、
設計したヤツは火器マニアだね、絶対。
照明・警告灯の電球のソケットを外してみたら、何個か黒くなっている球を発見。
良い機会なので取り替えておこう。
電球を買いにオートバックスに行ったが、3パック(6球)しか置いてなかった。
メーターBoxには13個も電球を使っているので、当然、全部買い上げ。
状態の悪い方から順に6球選んで交換しておいた。
あとは元通りに組み上げて作業完了。
と行きたかったが、ゼンマイばねのプリ・ロード調整が想像以上にシビア。
メーターの針の上がり方、戻り方、実際の速度との誤差のちょうど良い所にキメるのに、
実際に走ってみないと調整できないので結構面倒だった。
作業時間は約4時間
効果のほどは下のMoviesでご覧あれ。
2012.03.03