最近、サーモスタットが開き始める水温が高い。
普通はエンジンを掛けると徐々に水温が上がって、だいたい90℃ぐらいでサーモスタットが開いていたのが、
近頃は98℃近くまで達しないとサーモスタットが開かない。
しかも、だんだんとその温度が高くなってきている。
町乗り中に水温計の動きを見ていても、88℃と98℃の間を行ったり来たりしているからサーモスタットが
頻繁に開閉を繰り返しているっぽい。
冬で寒いから?
いやいや、サーモスタットは開く温度に対して閉じる温度は低いから、一旦水温が上がってしまえば、
こんなに頻繁に開閉しないぞ。
オイラの勘では、これはサーモスタットが開かなくなる前兆だ。
こしもサーモスタットが開かなくなると確実にオーバーヒートだから、そうなる前に交換。
サーモスタットを交換するにはラジエタのアッパーホースを外す必要があるので、
最初の作業はクーラントの排出。
クーラントが抜けやすくするためにラジエタキャップを外す。
当然、エンジンは十分に冷えた状態だよ。
クーラントは全量を抜く必要はなくて、水位をサーモスタットの位置より下げてやるだけで良い。
普通はラジエタのドレン・コックを緩めてクーラントを排出するのだが、Monacoのドレン・コックは
位置が悪くて、クーラントがフレームにかかるのでラジエタのロアホースから抜こう。
抜いたクーラントは再利用するので受け皿に排出。
クーラントが抜けたらアッパーホースのバンドを緩めてウォーター・ネックから外す。
ウォーター・ネックの中に見えるのがサーモスタットの頭。
ネジを緩めてウォーター・ネックを外すと・・サーモスタットが現れた。
外したサーモスタットとウォーター・ネック。
サーモスタットに機械的な破損は無いから、開きが遅くなったのはバイメタルの経年劣化かな。
一方、ウォーター・ネックはエンジンを載せ変えた時にキレイに掃除したけど、あれから7年、
けっこうな水垢が付着。
これが交換用の部品。
サーモスタットはStant製。標準品の開弁温度は90℃なんだけど、日本の夏の厳しさを考えて
今回は82℃のものを選んだ。
それと5年ぐらい前にアルミ製のウォーターネックを買っていた事を思い出し、部品箱を漁ったら
見つかったので、一緒に交換してしまおう。
おっと、ウォーターネックに付属している黒いガスケットは厚みがあって使っているうちにグズグズに
なりそうなので、別買いしていた水色のFEL-PRO製に。
部品も揃ったので取付け開始。
・ウォーターネックのフランジ面をオイルストーンでさらう。
・ウォーターネックにサーモスタットを入る。
・フランジ面に液体シーラーを塗布。
・ガスケットを載せる。
・ガスケットの上に液体シーラーを塗布
ってな順序。
サーモスタットを入れたウォーターネックを元通りネジ留め。締付けトルクの指定は強めの30ft-lb(40N-m)。
アッパーホースを装着してバンドを締めたら液体シーラーが硬化するまで放置。30分ぐらいかな。
液体シーラーが指に付かなくなるぐらい硬化したら、抜いたクーラントを再注入。
ゴミが入らないように漏斗にペーパータオルを敷いて即席フィルタにした。
クーラントが入ったらエンジン・スタート。
暖機していくと目盛の振り方が不可解なSummitの水温計の針は82℃付近でピタリと落ち着いている。
そのまま近所を走り回っても水温が上下することは無い。コレが正常だよ。
ただ82℃の水温はチョット低いかな?って気もしてきたが、これから夏を迎えるのでこのまま様子見としよう。
本日の教訓「暑さ寒さも彼岸まで。寒い時期こそ水温に注意を払おう。」
作業時間は2時間。
2014.03.21