それは突然やってきた。
普段通りに乗り出して、赤信号でブレーキをくれたら足回りから「コキン」という不穏な音が・・・。
信号が青に変わって走り出すとタイヤの回転に同期して「シャリ、シャリ、シャリ」という音が足回りから聞こえる。
ブレーキを軽く掛けるとシャリシャリは止まるので最初はブレーキパッドが踊っているのかな?
と思ったが、音を注意して聞くと音源はリヤブレーキ。しかもから走っているうちにシャリシャリ音が
だんだん大きくなって「キーキー」音に変わった。明らかに何かおかしい。
このまま走るのはマズいと判断し、家へUターン。
ジャッキアップして先ずは運転席側のドラムを外したが、特に異常は無い。
続いて助手席側のドラムを外したら「チャリン」と何かが落ちた。何だ何だ?
音の正体は、アジャスター・ケーブルのケーブル・サポート。
これがドラムの中で踊っていたのが異音の原因か。でも何でケーブル・サポートが外れたんだ?
で、よく見るとケーブル・サポートを留めているリターンスプリングの先端が折れてブレーキシューから外れている。
折れたリターンスプリング。
本来ならU字であるべき先端が、途中でポッキリ。
折れたところの断面を見ると、かなり以前からクラックが入っていたようだ。
経年劣化による破断、人間で言うところの疲労骨折だな、こりゃ。
原因が原因なので修理方法は到って明快、リターンスプリングを交換するだけ。
だが、問題はリターンスプリングを入手するまでの間、走るわけにはいかないって事。ブレーキだからね。
今日は久しぶりにWounder Loungeに行こうと思っていたのに・・・。
しか~し、オイラの部品箱にはMonaco用のブレーキ・ハードウェア・キットがあったんだな、偶然にも。
ブレーキ・ハードウェア・キットには
・リターンスプリング
・オートアジャスタースプリング
・ホールドダウンスプリング
が入っているから、即修理可能。
そうだ、ブレーキシューもストックがあったんだっけ。
バラすついでに交換してしまおう。
さあ、交換だ。
サクサクとバラす。
先ずはオート・アジャスター周りを分解。
ドラムブレーキはディスクブレーキと違って部品点数が多いくてパズルみたいなので外せるものから順に外す。
ほぼバラシ完了。
最後にパーキング・ブレーキ・レバーを外す。
外したブレーキシューと新品のブレーキシュー。
外したブレーキシューはライニングの中央がヒビ割れしていた。
いったい何年前のブレーキシューなんだ?
組み付けはバラした時の逆の手順で・・・と言ってもパズルだから、迷った時は
バラしていない反対側を見ながら。
組み付けの時のポイントは、金属同士が擦れるところにはパッドグリスを塗ること。
写真のシュー・コンタクトもその一部。
組み付け完了。まずは片側ね。
反対側も同じ作業。
外したブレーキーシュー。残量はまだあるんだけど・・・
ライニングはヒビ割れだらけ。
ライニングが割れるって事を初めて知ったよ。
使った工具と、交換したスプリング類。
特殊工具は、スプリングフックとシューホールドスプリングツールぐらいかな。
プラスドライバーはリターンスプリングをアンカーに引っ掛けるときに使う。
本日の教訓「故障は忘れたころにやってくる。日ごろの備えがものを言う」
作業時間は3時間。
2014.04.05