MONACOで遊んでます。って、そうじゃない。
遊んでいるのはステアリング。
MONACOのステアリングの構造は、ステアリングシャフトの先にカプラーが付いているのだが、そのカプラーに遊びが出ている。
おまけにカプラーに付いているグリス・シールも切れてしまってカプラー内のグリスがハミ出てきている。
カプラーのオーバーホールは過去に「FILE#014 ハンドルの遊びはコレ」と「FILE#102 パックリ」の2回行っているが、どちらもカプラーの中身だけの交換だった。
今回は徹底的にリペアしてみよう。
それでは、いつもの様にバラして行こう。
先ずはカプラーを留めているロールピンの打ち抜き。
ポンチを当ててハンマーで打ち抜くのだが、硬い。
前回組んだ時には、そんなに強く打ち込まななかったのになぁ。
ポンチをプラハンで叩いたがビクともしない
そこで必殺1Kg鉄ハンマー攻撃。あっけなくロールピンは撃沈。
次はステアリングホイール側のフレキシブル・カプラー外し。
こっちは3/4のボルト2本を緩めるだけ。と言ってもブレーキブースターの下側なのでとっても作業しづらい。
しかし何故かこのボルトの頭は通常の6ポイントではなく12ポイント。ここは手持ちの12ポイントのディープソケットが活躍。
ちなみにこのソケット、このボルトの為に買ったもの。他に活躍の場は・・・無い。
フレキシブル・カップラーの取付け構造。
今回外したのは赤点線で囲ったボルト2本。
ちなみに「FLEXIBLE COUPLING」はゴム製で消耗品。でもこれは「FILE#014 ハンドルの遊びはコレ」で新品に交換してあって、まだヘタっていないので今回は交換しない。
12ポイントのボルトを外すとフレキシブル・カップラーが分離できる。
分離はできるが、フレキシブル・カップラーとステアリング・ギヤボックスの間隔はキツキツなので、そのままでは反対側の金具とステアリングシャフトのフランジが引っ掛かって、ステアリングシャフトASSYが外れない。
そんな時はステアリングを少々回してステアリングシャフトのフランジが反対側の金具に引っ掛からない角度にして、ステアリングシャフトをフレキシブル・カップラーの下側に落とす。
ステアリングを回すので、この作業、ウマをかまして前輪がフリーに切れる状態でやってます。
フレキシブル・カップラーが外れたらステアリング・シャフトを引っ張って、ステアリング・ギヤボックスのスプラインシャフトからカプラーを抜く。
で、やっとこさステアリングシャフトASSYが車体から外れる。
外れたステアリングシャフトASSY。
ハミ出たグリスで全体が油ギッシュ。
休まずステアリングシャフトASSYの分解を進めよう。
カプラーには小さなピンが打ち込んである。これはステアリングシャフトを引っ張っても不用意にカプラーから外れない様にするための抜け止めピン。
外し方は・・・カプラーの中に打ち抜く。なんかとってもアメリカ的だなぁと思ってしまうオイラ。
ポンチで抜け止めピンを打ち抜いた状態。
この時点で、もう後戻りはできません。
グリス・シールのリテーナーはツメで留まっているだけなので、マイナスドライバーでツメを起こす。
グリス・シールが外れるとカプラーの中にはグリスがたっぷり。
あ~触りたくない。
しかし、グリス・シールは3年半前の「FILE#102 パックリ」で交換しているのだが既にボロボロ。完全に終わってる。カプラーはエキマニがすぐ横にあるから熱でヤラれるんだよね。
グリスが飛び散らないようにそ~っとステアリングシャフトを引き抜く。グリスと一緒にシューが出てくる。
シュートとシュースプリングは交換して捨ててしまうが、ステアリングシャフトは使うのでグリスをコソギ取る。
グリスを落としたステアリングシャフトは、シューピンも抜き取らないとグリス・シールが交換できない造り。
シューピンは圧入なので、万力で挟んで押し出す。
一緒に挟んでいるソケットは押し出されたピンの「逃げ」を作るためのもの。差し込み3/8のソケットの穴がシューピンの太さにピッタリ。
ツラいちまでシューピンを押し込んだら、更に適当なソケットを当てがってシューピンを押し抜く。
シューピンが抜けたら、これで分解作業が完了。
組み付けは「150_遊ばせません」に続く。