前回のショックアブソーバ交換に続き、今回もフロント周り。
ターゲットはアッパー・ボールジョイント。
ご覧の通りブーツがパックリ。絶対に新車時から交換していない。
グリスアップしてもブチブチとハミ出てくる。
もうすぐ車検なのだが、ブーツ割れは検査が通らないんだよね。
ブーツ交換でバラすなら、ボールジョイント本体も交換してしまおうって算段。
ボールジョイントをナックルに固定しているナットをソケットレンチで緩める。
ナットはかなりキツく締まっているので、スピンナーハンドルは60cmの長尺。
えぃ、とやると強情なナットも緩む。
ナットが外れたからといって、ボールジョイントはナックルから抜けないんだなぁ。
ボールジョイントはナックルに、ガッチリとテーパー嵌合しているのでね。
そこでボールジョイント・セパレータの登場。
オイラが使っているのは、コの字型のボールジョイント・セパレータ。
ちなみに、ボールジョイントの軸は2cmφはあるので、ダイロッドエンド用のセパレータでは細くて使えません。
ボールジョイント・セパレータをナックルとボールジョイントのボルトの頭の間にセットして、ボールジョイントの頭をナックルから押し出す様にボールジョイント・セパレータのボルトを締め込んでいく。
そうそう、ボールジョイントのナットは一旦外した後、もう一度ユルく取り付る。ボールジョイントがナックルから外れた瞬間に暴れないようにね。
でも、ボールジョイントの嵌合は根性が入っているので、セパレータを締め込んだだけでは外れない。
そこで、ナックルの付け根をハンマーパンチ!
写真ではハンマーは1個しか写っていないが、写真のハンマーを別のハンマーで叩く。
いわゆる「ダブルハンマー」っていうヤツ。ハンマーは2つとも重さ1Kgクラス。
2,3発引っ叩くと、さすがのボールジョイントも根性負けして抜けてくれる。
ナックルからボールジョイントが抜けたら、ボールジョイントをアッパーアームから分離。
この時代のクライスラー車のアッパー・ボールジョイントはネジ込み式。なので専用のソケットで緩める。
鋼鉄リベット留めのGM車に比べれば作業性はマシかなぁ・・。
黒いのがボールジョイント用の巨大専用ソケット。
比較のために、銀の差込3/8の10mmのソケットとの2ショット。
専用ソケットの差込は、なんと3/4!、3/4だよっ。乗用車の整備で3/4の差込は無いだろよ。
しか~し、このデカいソケットにパイプ延長したスピンナーをもってしても、ボールジョイントは緩まない。
無茶苦茶堅い。
それもそのはず、サービスマニュアルを見たら、ボールジョイントの締め付けトルクは、なんと213 N-m!
ホイールナットが普通100 N-mだから、ボールジョイントが堅いのも納得・・。
あまりにも緩まないので、トーチでアッパーアームに少々炙りをくれてやって何とか緩んだ。
緩んだといっても、スピンナーをパイプ延長した状態でないと回せない。11月だっていうのに汗が出てきた。
回すこと20分。やっとボールジョイントがアッパーアームから抜けた。ふぅ~。
右が取り外したボールジョイント。左がSPICER製の新品。
取り外したボールジョイントは、それほど痛んでいなかった。
さあ、あとは新品の取り付けて、っと。
ここで問題発生!!新品のボールジョイントをアッパーアームに締め込んで行ったのだが、途中からネジ込みがキツくなり、ボールジョイントが回せない!あれれっ!
斜めにねじ込んだって訳でもないし、なぜ???
でも、スピンナーをパイプ延長しても回らん・・。これは参った。
解決策も見つからず、仕方無いので新品を外して古いボールジョイントを再度取り付け。ブーツだけ交換した。
とりあえずブーツ交換は出来たので車検は大丈夫だが、なんだかな~。
違うメーカーのボールジョイントを手配するかなぁ。
本日の作業時間:4時間
2009/11/22