Blues Mobile Project FILE#087 ユニバーサル

ユニバーサルスタジオにはBlues Mobileがあるらしいが、オイラのMONACOはにユニバーサル・ジョイントがある。・・・関係無いか。


ヘタな冗談は置いておいて、プロペラシャフトのユニバーサル・ジョイントを交換しよう。今回も車の下に潜る。


プロペラシャフトを手で摑んで正転/逆転方向に動かしてみると、ほんの僅か、見なかった事にしてもよい位のガタがユニバーサル・ジョイントに出ている。

まあ、前オーナーのメンテ状況が分からないクルマだから、念のために交換用の部品だけはずいぶん前に買ってあったので、寒くなる前に交換してしまおうかね。


とりあえず、現在の状況。ミッション側。 


こっちはデフ側。あ~、なんかグリスと滲んだデフオイルでドロドロ。 


見ていても、誰が交換してくれるって訳でもないので、バラしに掛かるか。


先ずは、プロペラシャフトを車体から外さないと。

プロペラシャフトの外し方は、先ずデフのピニオン・ヨークと締結しているストラップを外す。

ボルトのサイズは3/8インチ=9.5mm。こんな小さなネジが2tの車重を動かす部分を支えていわけね。


ストラップを外して、プロペラシャフト全体を前方に押すと、ピニオン・ヨークからユニバーサル・ジョイントが抜ける。

貼ってある緑テープはヨークとプロペラシャフトの合いマーク。組み付けるときに元の位置に収まるようにね。


デフ側が外れたら、今度はプロペラシャフトを車体後方に引いてミッション側のヨークを抜く。

ミッション側のヨークはミッションのアウトプット・シャフトのスプラインにハマっているだけなので、引っぱればスルスルと抜ける。

写真はヨークを抜いた後のミッション。


これでプロペラシャフトが外れるので、車体の下から引き出す。

プロペラシャフト自体は見た目ほどは重くなが、車体の下に潜った状況で腕力だけで支えてると、誤って頭上に落としたりする危険があるのでジャッキで支えた。


さあ、ここからが今日のメイン作業のユニバーサル・ジョイント交換。


ユニバーサル・ジョイントを外すにはプロペラシャフトに圧入されているニードル・カップ(ベアリングケース)を外す必要がある。

油圧プレスとかハンマー攻撃とか、ニードル・カップを外す方法は色々とあるが、オイラはこんな特大Cクランプを使った。

ちなみに、この特大Cクランプはフロント・サスのボール・ジョイントを圧入するときに使うもの。


Cクランプを左側から締め込んで、右側のニードル・カップをプロペラシャフトから押し出す。


Cクランプを締め込んでいくと、ポロッと右側のニードル・カップが外れた。圧入と言ってもそんなにギチギチではないので、工具さえあれば簡単に抜ける。

しかし、左側のニードル・カップは押し込まれた格好になる。


押し込まれたニードル・カップを外すためにプロペラシャフトをひっくり返して、今度は反対側から押し返す。

押し返す時はユニバーサル・ジョイントがグラグラするので適当なソケットのコマを当てる。


左右両側のニードル・カップが外れると、やっとユニバーサル・ジョイントをプロペラシャフトから抜く事ができる。


ミッション側のユニバーサル・ジョイントも同じ様にしてバラす。

ミッション・ヨークはミッションケースに入る部分があるので、作業中にキズやゴミが付かないように養生しておかないとね。


新旧の部品比較。

新品のユニバーサル・ジョイントはAC Delco製。

オイラのMONACOは製造から36年も経つが、この手の駆動系の部品の入手性は全く問題なし。RockAutoで普通に買える。


こんどは組み付け。


バラした時の逆の手順でニードル・カップを圧入していく。

バラす時には説明しなかったが、ニードル・カップには抜け防止のCクリップが付いているので、ニードル・カップの溝にCクリップがハマる位置まで圧入する。

ちなみに、クライスラー車はプロペラシャフトの内側にCクリップが付くが、GM車は外側に付いている。


プロペラシャフトにユニバーサル・ジョイントを組み終わったら、グリス注入。

でも、このグリスニップルの位置だとプロペラシャフトを外してユニバーサル・ジョイントの角度を開かないとグリスアップ出来ないんじゃない。

イケてないな~AC Delco製。


プロペラシャフトにユニバーサル・ジョイントを組み終わったら、再び車体の下に潜ってプロペラシャフトを車体側に取り付ける。


3時間でリフレッシュ完了。 


2010.10.24


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