空調復活計画の第2弾。名づけて「吹出し口切替を動かそう!」大作戦。
前回ACスイッチを交換したが、オイラのMONACOはACスイッチのボタンを切替えてもエアコン、ヒーター、デフロスタなど吹出し口の切替ができない。常に足元モードのみ。
なぜかって?
それは、吹出し口を切替えるエアコン・ユニット内の「整風ドア」が動いていないから。
じゃあ、なぜ「整風ドア」が動かないのかって?
「整風ドア」の開閉はインテーク・マニホールドのバキューム(負圧)を使って「整風ドア」に取り付けられたバキューム・アクチュエータ(ダイアフラム)を動かす事で行っているのだが、オイラのMONACOはバキューム・デリバリー図のX印の所のバキューム・チューブが切れていて、大元のインテーク・マニホールドのバキューム源が無い状態。
そりゃ~「整風ドア」が動かないのは当たり前としたもんだよ。
ちなみにバキュームで「整風ドア」を動かす仕組みは割りと一般的で、GM車でも同じ仕組みを採用している。
ココがバキューム・チューブが切れている場所。
判りづらいが、エンジンルーム側から見たバルクヘッドのグロメット。
インテーク・マニホールドからのバキューム・チューブはバルクヘッドを通って車内に引き込まれているが、グロメットの所でチューブがポッキリ。
お~何てこった、切れているのはインテーク・マニホールドからバキューム・チューブだけじゃなくて、ヒーター・バルブを開閉するためのバキューム・チューブもだ。
まあ、同じところで切れていれば、いっぺんに作業できるから許してやろう。
それでは直しに掛かりますか。
バキューム・チューブの折れた所だけ直すのならダッシューボードを外す必要は無いのだが、明るい方が作業がし易そうなので外してしまおう。旧車なので構造が簡単だから10分もあれば外れるし。
ダッシューボードを外すとインパネはこの通り。
グロメットを車内から見たところ。もう直しちゃった後の写真。
場所はアクセルワイヤーのすぐ横。作業時の体勢はイナバウアー。
なにしろ写真を撮るにもイナバウアーがキツくて。
灰色の細いチューブがヒーター・バルブ用のバキューム・チューブ。車内側に残っていたチューブとエンジンルーム側に残っていたチューブをジョイントを使って再接続。
灰色の太いホースがエンジン・インテークから引き込んだバキューム・ホース。元々はヒーター・バルブ用のバキューム・チューブと同じ太さのチューブだったのだが、エンジンルーム側にチューブが残っていなかったので再接続できない。なので内径3.5φの耐熱燃料ホースを流用して引き直し。ホースが刺さっている白い部品が負圧の逆流防止用のCheck Valve。
グロメットをエンジンルームから見たところ。ホースが暴れないようにテーピングで固定。
エンジン・インテークからのバキュームの取り出しは「バキューム・ツリー」って言うバキュームを分岐する部品から。排ガス対策が必要になってからと言うものバキュームで動作する部品が増えたからバキューム・ホースだらけだよ。
で、灰色の太いホースが「整風ドア」のバキューム・ホース。
こっちはヒーター・バルブ。
灰色の細いチューブが室内から引き出したバキューム・チューブ。ヒーター・バルブのアクチュエータに接続。
さてさて「整風ドア」は動いてくれるかな・・・?
動作チェックのためにエンジンを掛けて、ACスイッチをON!
「パタ、パタ」って音がACユニットから聞こえる。なんか動いてるっぽい。
各「整風ドア」を確認したら、みんなちゃんと動いてるよ。やったね!!
「整風ドア」がどんな風に動作するかは、下の動画で。
あとは、いつもの様に汚れているので掃除。
バラして水洗い。
掃除し終わったら元通りに組付け。
吹出し口切替バッチリ、温風の温度調節もOK、ブロアーの風量調節も問題なし。
これでエアコンの冷風が出れば完璧なんだけどな~、エアコンガスが入っていないから・・・。
エアコンも何とか復活させたいが、R12から代替フロンにしたいし、そうするとコンプレッサも新しいものに交換か・・・。
時間も金も掛かりそうだな、こりゃ。
2010.11.21