Blues Mobile Project FILE#093 空調復活計画-バキューム編-

空調復活計画の第2弾。名づけて「吹出し口切替を動かそう!」大作戦。


前回ACスイッチを交換したが、オイラのMONACOはACスイッチのボタンを切替えてもエアコン、ヒーター、デフロスタなど吹出し口の切替ができない。常に足元モードのみ。

なぜかって?


それは、吹出し口を切替えるエアコン・ユニット内の「整風ドア」が動いていないから。

じゃあ、なぜ「整風ドア」が動かないのかって?

「整風ドア」の開閉はインテーク・マニホールドのバキューム(負圧)を使って「整風ドア」に取り付けられたバキューム・アクチュエータ(ダイアフラム)を動かす事で行っているのだが、オイラのMONACOはバキューム・デリバリー図のX印の所のバキューム・チューブが切れていて、大元のインテーク・マニホールドのバキューム源が無い状態。

そりゃ~「整風ドア」が動かないのは当たり前としたもんだよ。

ちなみにバキュームで「整風ドア」を動かす仕組みは割りと一般的で、GM車でも同じ仕組みを採用している。


ココがバキューム・チューブが切れている場所。

判りづらいが、エンジンルーム側から見たバルクヘッドのグロメット。

インテーク・マニホールドからのバキューム・チューブはバルクヘッドを通って車内に引き込まれているが、グロメットの所でチューブがポッキリ。


お~何てこった、切れているのはインテーク・マニホールドからバキューム・チューブだけじゃなくて、ヒーター・バルブを開閉するためのバキューム・チューブもだ。

まあ、同じところで切れていれば、いっぺんに作業できるから許してやろう。


それでは直しに掛かりますか。


バキューム・チューブの折れた所だけ直すのならダッシューボードを外す必要は無いのだが、明るい方が作業がし易そうなので外してしまおう。旧車なので構造が簡単だから10分もあれば外れるし。


ダッシューボードを外すとインパネはこの通り。


グロメットを車内から見たところ。もう直しちゃった後の写真。

場所はアクセルワイヤーのすぐ横。作業時の体勢はイナバウアー。

なにしろ写真を撮るにもイナバウアーがキツくて。


灰色の細いチューブがヒーター・バルブ用のバキューム・チューブ。車内側に残っていたチューブとエンジンルーム側に残っていたチューブをジョイントを使って再接続。

灰色の太いホースがエンジン・インテークから引き込んだバキューム・ホース。元々はヒーター・バルブ用のバキューム・チューブと同じ太さのチューブだったのだが、エンジンルーム側にチューブが残っていなかったので再接続できない。なので内径3.5φの耐熱燃料ホースを流用して引き直し。ホースが刺さっている白い部品が負圧の逆流防止用のCheck Valve。


グロメットをエンジンルームから見たところ。ホースが暴れないようにテーピングで固定。


エンジン・インテークからのバキュームの取り出しは「バキューム・ツリー」って言うバキュームを分岐する部品から。排ガス対策が必要になってからと言うものバキュームで動作する部品が増えたからバキューム・ホースだらけだよ。


で、灰色の太いホースが「整風ドア」のバキューム・ホース。


こっちはヒーター・バルブ。

灰色の細いチューブが室内から引き出したバキューム・チューブ。ヒーター・バルブのアクチュエータに接続。


さてさて「整風ドア」は動いてくれるかな・・・?

動作チェックのためにエンジンを掛けて、ACスイッチをON!

「パタ、パタ」って音がACユニットから聞こえる。なんか動いてるっぽい。


各「整風ドア」を確認したら、みんなちゃんと動いてるよ。やったね!!


「整風ドア」がどんな風に動作するかは、下の動画で。

あとは、いつもの様に汚れているので掃除。


バラして水洗い。


掃除し終わったら元通りに組付け。


吹出し口切替バッチリ、温風の温度調節もOK、ブロアーの風量調節も問題なし。

これでエアコンの冷風が出れば完璧なんだけどな~、エアコンガスが入っていないから・・・。


エアコンも何とか復活させたいが、R12から代替フロンにしたいし、そうするとコンプレッサも新しいものに交換か・・・。

時間も金も掛かりそうだな、こりゃ。


2010.11.21


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