近頃、排気ガスの黒鉛がひどい。
エンジン始動時だけでなく、温まった後も黒煙が出る。なんか変だなぁ。
キャブを見てみると、フロート室のガスケットからガソリンが滲んでいるから、もしかしてオーバーフローかな?
とりあえず矢印のアイドル・エア・ミクスチャーを調整してみよう。
あれれ、左バンクはミクスチャー全閉まで締め込んでもアイドリングが変化しない。おかしいぞ???
こうなったら、キャブをバラすしかない。
ってことで、速攻でキャブを外す。
キャブのアッパーを外して、ひっくり返してみた。
茶色の物体がフロート。
動かしてみたが、とくに引っかかるような感じはしない。フロートの上限位置も規定の数値になっている。
う~ん、いったい何が悪いんだ???
待てよ、左バンクのミクスチャーは利かないが、右バンクのミクスチャーは利く。ならば、きっと左右で何かが違うはずだ。
よ~く観察すると MAIN WELL TUBE の先端が違うぞ!
左バンクの MAIN WELL TUBE の先端は穴が開いているが、右バンクはハンダで穴が塞がっている。
左バンクにもハンダの痕跡があるから、本来この穴は塞がっているべきだろう。
念のため FILE# 61 で外した方のキャブを確認してみたら、やっぱり塞がっていた。
MAIN WELL TUBE ってのはコレ。先端に穴が開くとチューブ内にガソリンが上がってHIGH SPEED AIRの量が減り、必要以上にガソリンが濃い状態になってしまう。言ってみれば、キャブが呼吸不全に陥ってる。と見た。
ハンダ付けなら、お手もの。サクッと穴を塞いだ。
キャブを組み上げて、エンジン点火!
お~、ミクスチャが利くようになった!!
ミクスチャを閉め込んでいくと、ちゃんとエンジンの回転がグズる。
ミクスチャとアイドル回転数を再調整したら、排気ガスの黒煙も出なくなった。やったね、直った!
2時間で修理完了! 久々の修理らしい修理だったな。
2010.12.04